シヴァ大国

タイトル名を見るとシヴァの国があるみたいですね。

ダイコクさんの打ち出の小槌のかわりにシヴァ神の三叉戟を持たせてみました。
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現在七福神の一人として親しまれているダイコク様は、実は日本神話の大国主命(オオクニヌシノミコト)とインドのシヴァ神が習合した神様です。





シヴァ神
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瞑想中の行者姿で表される、ヒンドゥー教をヴィシュヌ神とともに二分する神様です。

ヴェーダ時代の暴風雨の神、ルドラが前身だったことから、自然の驚異的な破壊と再生を司る神、果ては宇宙の創造と破壊を司る神として、様々な神話とともに信仰されてきました。

ヒマラヤのカイラス山におられて、瞑想を始めた神、とも言われています。

色んな異名を持っていて、チベット、中国経由で日本仏教にも浸透しています。
マヘーシュヴァラ→意訳:大自在天  音訳:摩醯首羅
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シヴァナタラージャ(踊るシヴァ)
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マハーカーラー→摩訶迦羅天
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一方大国主命は出雲神話の主役とも言える神様で、スサノオの6代目くらいの子孫とされています。
袋を背負った姿で表されるのは、「因幡の白兎」の説話で兄たちに荷物を背負わされるところから来ているようです。

さて、こんな二人の神様がなんで合体したかというと、先ほどの「マハーカーラー」というシヴァの呼び名が「大いなる黒き者」という意味で、これが日本で「大黒天」になり、この「大黒」が大国主の「大国」と音読みが同じだからということで合体!!というわけです。

完全に駄洒落感覚ですね。

そんなわけで初期のダイコク様は怖い顔をしておられます。
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これが江戸時代に七福神信仰が起こり、世俗的な福の神に変わっていき、現在の袋と打ち出の小槌の姿になりました。
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シヴァ神の面影は全くありません。。。が、実は面白い一致があります。

最初のシヴァ神の画像で、シヴァ神の前に黒い盛り上がった祭壇のような物がありますが、これは実は男根を表す「シヴァリンガ」というものです。
これはシヴァ神の象徴で、インドの街中のいたるところに祀られており、お供え物が捧げられています。
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一方ダイコク様も米俵をタマ、頭巾をアタマに見立てて男根として表現されることがあります。
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ダイコク様の男根表現は誰がどう始めたのか分かりませんが、昔から日本にある生殖器崇拝と福の神がくっついたのでしょうか?シヴァリンガ自体は正規の仏教のルートでは渡来していなさそうなので、これは偶然の一致としか言えません。

でも、僕としてはこの二人の合体は両文化の深い部分での精神性の共通点をついているような気がして、興味が尽きません。

男根崇拝自体がかなり根源的であるのに加えて、シヴァ神は悟りを求めてヒマラヤにこもる行者たちの崇める最高神で、また宇宙の創造と破壊をも司る神;オオクニヌシは天孫族(アマテラス=天皇家)に支配された日本の土着の出雲族の最高神で、且つ葦原中国(日本)の国造りをされた神。

そんな大いなる役割を果たしていながらも、庶民にも身近で親しみやすい存在。

そんなダイコク様が僕は大好きです。
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by monolith27 | 2012-10-13 08:21 | 作品


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